2023年「FINAL大会」レポートを公開!
日時:2023年11月26日(日)
場所:モビリティリゾートもてぎ パーク内・レーシングカート
グリコ× With you Japan
全国から集まった子供達の秋雨にも負けない渾身のチャレンジ
インディカードライバーの佐藤琢磨が主宰する「グリコ× with you Japan TAKUMA KIDS KART CHALLENGE 2023 FINAL」が11月25~26日、栃木県茂木町のモビリティリゾートもてぎのモビパークで開催された。初日は子供達の練習走行が行われ、二日目はプラクティスからタイムトライアル、予選ヒート、決勝ファイナルレースまで行われた。
記念すべき10年目を迎えたTKKC
2014年にスタートしたTAKUMA KIDS KART CHALLENGEは「モータースポーツの楽しさを通じて、東日本大震災の復興地を応援しよう!」をテーマに今年で10年目となる記念の大会となった。カートに初めて乗る子供たちからレース経験のある子供たちも対象として、北海道から沖縄まで全国24箇所のサーキットで、延べ1503人の子供たちがタイムトライアルを行った回数は5352回を数えた。その中からノミネートされた93名の小学生が今回もてぎのファイナル大会に参加した。
初日は練習走行日だったにもかかわらず、熱心な子供たちがモビパークのカートコースに挑戦。90名の子供たちがコースとカートの習熟に励んでいた。またTKKCの卒業生でもある濵邊誠己選手、ファン・ヘイン選手、小野原悠選手もキッズたちにカート指導をしたり、カートの個体差調整をしてファイナル大会の準備をすべくサポート。成長した卒業生の同大会への協力が年々増えており頼もしい限りだ。
予想していなかった雨。それでも子供たちは負けずにチャレンジ
ファイナル大会当日は朝早いにもかかわらず子供たちはもてぎに全員集合。開会式から1日が始まった。佐藤琢磨からは「多くの皆さんのサポートがあって、この大会が10年目を迎えました。ありがとうございます。選手のみんなも、今日連れてきてくれたお父さんやお母さんに感謝の気持ちを持って、一日頑張ってください」と挨拶。長谷川謙一競技長からも色々な注意事項や競技に対するフェアプレーとペナルティについても説明があり、子供たちも真剣に聞き入っていた。
90名の子供たちは8グループに分かれて5周の練習走行を行い、その後さらに5周のタイムトライアルにのぞんだ。ランチ休憩の間にブリーフィングを行ってレース方法の説明をしてから、クラス分けそのままに予選ヒートを5周。各クラス上位6名をグループごとに選抜。予選ヒートを勝ち抜いた48名が再度4グループに分かれて決勝ヒートを戦い、各グループ上位3名と敗者復活レースから勝ち上がった2名、計14名でのファイナルレースとなった。
プラクティスの途中から天気予報になかった小雨が降り始め、コースコンディションは次第に難しくなっていった。コースでスピンや接触してしまうシーンも見られたが、子供たちは最後まであきらめずにチェッカーを目指した。雨で決勝ヒートやファイナルまで進めず悔し涙を流す子供たち。だがそれを支える友達や家族の姿も例年以上に多く見られ、悪天候が生んだドラマだった。
ファイナルレースは夕闇迫る中で10周のレース。悪コンディションとなる中で、U-KART Circuitから来た小学6年生、井口雄翔(いぐちゆうと)君が逆転優勝! なんと2年連続のTKKC制覇となった。
ファイナルレース終了後はすでに暗闇に包まれたもてぎだったが、佐藤がレーシングカートでグリコワゴンとのデモ走行の後にコース上でパフォーマンスを披露。本物のレーシングカートの速さに子供たちは拍手しながら歓喜していた。
最後の表彰式ではファイナルレース上位8名がアカデミーに進出し、グリコの御菓子セット「セレクション・ザ・グリコ」がプレゼント、決勝各レーストップ3にはメダルが授与された。また出場した子供たち全員には新しくなった2代目グリコワゴンからお菓子が手渡された。さらに優勝した井口君には、ボルグワーナー・レプリカトロフィーが授与された。
閉会式で佐藤琢磨は「今日は雨が降って本当に難しいコンディションでした。悔しい思いをした人もいたでしょう。雨で公平なコンディションにならなかったかもしれない。でもレースで平等にならないことは多くあります。それでも悔し涙が出るのは、自分が真剣がチャレンジした証拠です。その悔しさを次のチャレンジに繋げて欲しい。今日はみんな良く頑張ったと思います」と総評を語った。
次回、TAKUMA KIDS KART ACADEMY は12月26日新東京サーキットで開催予定