グリコx With you Japan「TAKUMA KIDS KART CHALLENGE 2021 ACADEMY」レポート
「毎ラップ成長していく子供たち。ファイナルヒートまで熱いバトルを展開」
レーシングドライバー佐藤琢磨が主宰の「グリコ x with you Japan TAKUMA KIDS KART ACADEMY 2021」が12月4日、栃木県のフェスティカサーキットで開催され、2週間前に行われたKART CHALLENGE の上位10名が選抜され参加した。アカデミーも2年ぶりのサーキットでの開催となり、心待ちにしていた子供たちも朝早くからサーキットにやってきた。
■TKKCで選抜された上位10名の子供たちが参加
11月13~14日ツインリンク茂木で行われたTAKUMA KIDS KART CHALLENGE FINALに94名が挑戦し、ファイナルヒートで勝ち残った上位10名がアカデミーに選抜されさらにスピードが上がったカートで経験を積むアカデミー。佐藤琢磨からの直接指導はもちろん、より本格的なレッスンを受けコースを走ることに。
まずは開会式で各選手自己紹介をし、決意表明と今日の目標を立てて挨拶。その後は選手全員でコースウォークをして、佐藤から各コーナーの注意ポイントなどを聞いて1周した。
カートは今回一人一台ずつ貸与され、身長、体重などを考慮してウエイトも積んで各車準備万端。最初は卒業生の濱邊正己君と瀬田川君による先導走行で完熟走行。そのままスラローム練習とブレーキングの練習に。この日は気温も下がり路面温度も低かったことから、スラロームでも、ブレーキングでもスピンする選手が多かったが、「これも限界を知る上で大切な練習」と佐藤。生徒たちも周回ごとに要領を覚え上達していった。
スラロームとブレーキングの練習後は、コース周回のプラクティスに戻り、生徒たちも練習したことを反復するようにペースを上げていった。
■タイムトライアルとファイナルレースは僅差の接戦に!
ランチタイムを挟み、一度ミーティングを行って生徒たちに午前の感想や午後の走行に向けてテーマを再度発表してもらい、考えを整理してからカートに乗った。午前中の苦手だったポイントやテーマを自ら反芻することで、カートをどうやったらうまく走らせられるかを、各自に向き合ってもらうためだ。
午後はプラクティスの後にタイムトライアルで決勝ヒートのグリッドを決めた後に、より実際のレースに忠実になるようローリングスタートのテストも行った。最初のスタート練習ではスピンしてしまう様子もあったが、ドライバーズミーティングでうまくいかなかったことを、全員で話し合って確認するなど、ドライバー同志の意思の疎通も取りながら、最後のファイナルのレーススタートとなった。
レーススタートはカートチャレンジでもてぎで最速ラップを叩き出していた黄海仁(ファン・ヘイン)選手がホールショットを奪うが、ポールポジションの小野原悠選手もサイドバイサイドで2コーナーへ! 1~2周目のトップ争いはまるで選手権レベルのレースを見ているようだった。
トップはその後小野原選手が奪うものの、コーナーの各所で熱いバトルが繰り広げられ、カートチャレンジからアカデミーへステップアップしてきた生徒たちのレベルの高さと素質が光り、コースサイドの関係者にもアピールしていた。
10周のレースを制したのは小野原選手で、喜びながらも表彰台で「一昨年はスピンしてしまって悔しい思いをしました。なので今日は失敗しないよう頑張りました」としっかりコメントし、再チャレンジして強くなったことをアピール。また2位に終わった黄選手は「うまくいかず勝てなくて悔しかった。次また頑張ります」と悔しい表情ながら再挑戦を誓った。
上位入賞選手に限らず2年ぶりのアカデミーの生徒たちはハイレベルの速さを見せ、将来性楽しみな生徒ばかりだった。
佐藤「みんなアカデミーに上がってきて、今日1日の間にすごい成長を見せてくれました。ファイナルは素晴らしいレースだったと思います。レースでうまく自分の力を出し切れた子も、出し切れなかった子もいたかも知れませんが、また今日のレースで学んだことを思い出して、次のチャレンジに進んでほしいと思います。そして今回も子供たちの夢をサポートしていただいたグリコさんと関係者の皆さんにお礼を申し上げたいと思います」。