グリコ x With you Japan「TAKUMA KIDS KART CHALLENGE 2022 FINAL」レポート

日時：2022年11月20日
場所：モビリティリゾートもてぎ　パーク内・レーシングカート

インディカードライバーの佐藤琢磨が主宰する「グリコ× with you Japan  TAKUMA KIDS KART CHALLENGE 2022 FINAL」が11月19～20日、栃木県茂木町のモビリティリゾートもてぎのパーク内レーシングカートで開催された。初日は子ども達の練習走行が行われ、二日目は練習走行、タイムトライアル、予選ヒート、決勝プレファイナル、決勝ファイナルレースが行われた。

■９年目を迎えるTKKC

2014年にスタートしたTAKUMA KIDS KART CHALLENGEは「モータースポーツの楽しさを通じて、復興地を応援しよう！」をテーマに本年で９年目の開催となった。カートに初めて乗る子どもからレースデビューを目指す小学生を対象として、北海道から沖縄まで全国23箇所のサーキットで、延べ1551人の子ども達がタイムトライアルを行った回数は9,000回を越え、過去最高を記録した。その中から上位100名がノミネートされ、大会当日は95名（5名欠場）の小学生がもてぎのファイナル大会に出場した。また今年は女の子の参加者も10名と過去最多となっている。

初日から90名を超える子ども達が練習走行に参加。もてぎパーク内のコースでファイナル大会に備えて熱心にコース習得に励んでいた。また佐藤琢磨とTKKC2017年優勝の卒業生、濱邊誠己選手が試走して大会で使用されるカートの性能を均一化するために時間の許す限りコースを走行してマシンの個体差を少なくし、子ども達が実力を発揮できるように準備を進めていた。また子ども達の体重差によるハンディをなくすために、この日から受付順に装備を含めた体重計測も行い、その重量に応じたウエイトがカートに搭載された。

■プロ顔負けの熱いバトル。子どもたちの笑顔と涙

二日目は子ども達が全員集合し開会式から始まった。佐藤琢磨からは「ルールを守って、最後まで諦めずに頑張って走ろう！」と挨拶があり、長谷川謙一競技長からも注意事項の確認が子ども達に伝えられた。また昨年の優勝者であるファン・ヘイン君から選手宣誓も行われ、最後に全員でグリコワゴンと一緒に集合写真を撮影した。

95名の子ども達は７名ずつ14のグループに分けられ５周の練習走行を行い、その後さらに５周のタイムトライアルにのぞんだ。そのタイム順で予選ヒートの組分けを再度行って、14グループで予選ヒートレースを行った。そこで各グループの上位3名がプレファイナルの決勝ヒートに進出。42名が４組に分かれて決勝プレファイナルレースを行い、各クラス上位3名の計12名が決勝ファイナルに進出した。

雨も心配される天候の中で子ども達は元気に走行を続け、中には思うような走りが出来ず、上位になれなかったため悔し涙を流す子も。そんな中で互いに励まし合いながら、声援を送り合っていた。陽が傾く頃に行われた10周の決勝ファイナルでは、各所で白熱したバトルが繰り広げられたが、ハーバーサーキット木更津から来た小学５年生、井口雄翔（いぐちゆうと）君が危なげない走りで優勝した。井口君は笑顔で表彰台に登り「うれしかったです！」と喜ぶ。

ファイナルレース終了後は、佐藤がレーシングカートでグリコワゴンとのデモ走行の後にコース上でパフォーマンスを披露。本物のレーシングカートの速さに子ども達は拍手しながら歓喜していた。

最後の表彰式ではファイナルレース上位10名がアカデミーに進出し、キャップ、目録、そしてグリコよりセレクション・ザ・グリコが贈られた。優勝した井口君には、ボルグワーナージャパンの三島邦彦社長より、ボルグワーナー・レプリカトロフィーが授与された。また、各レーストップ３にはメダルが授与された。最後に、出場した子ども達全員にはグリコワゴンからお菓子が手渡された。

佐藤は二日間子ども達にアドバイスをしながらカートを楽しみ、「今年も全国から元気な子ども達がたくさん集まってくれました。トライアル参加人数は過去最多の1,551名、9,000回を超えるアタック回数は本当に凄いと思います。今年はとくに女の子の参加も多かったですし、さらにレベルが上がっていたように思います。予選ヒート、決勝ヒートと、うまく走れずに悔し涙を流す子もいましたが、一生懸命にチャレンジしていた姿に我々スタッフも胸が熱くなりました。ぜひ再挑戦してくれたら嬉しいですね。上位10名の子ども達はアカデミーに進みますので、また頑張ってほしいと思います。」と語った。